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ガラスの仮面#10
[2005/06/09 19:02] マンガ・アニメ
「ガラスの仮面」第10話 たけくらべ二人の美登利

さぁ、演劇コンクールの地方大会が始まりました。
いよいよマヤと亜弓さんの直接対決。
火花を散らす二人・・・かと思いきや、余裕を見せたつもりが逆に圧迫感を感じる亜弓さん。

そう、まだこのあたりまでは亜弓さんはマヤをライバルとは見ていないけどちょっと気になる子だとは思っているので、声をかけたのは良いけど自分のことなど気にもとめていないマヤに逆にプレッシャーを感じたりします。

で、あっという間にオンディーヌの劇が始まります。
亜弓さんの「話から抜け出たような」美登利は拍手喝采。

しかし、つきかげの劇が始まるとロビーが静まりかえり、思わず会場の扉を開けて飛び込むと亜弓さんの目にはマヤの演じる全く今までにない美登利と、それに引き込まれる観客の姿。

結局、同率1位でオンディーヌとつきかげは、全国大会で勝敗を決することになり、わずか1年で自分に追いついてしまったマヤに対して亜弓さんは驚きを持つことに。


・・・で・・・

えーっ、これで終わっちゃうの?二つのたけくらべの劇があっけなく1話におさまって終わってしまいました。

今まで、コミックスの3分の1を1話でやるペースで来たのが、今回は何とコミックス半分を消化してしまいました。

正直、あっけなく、物足りず、です。

バレーシーンのないアタックNO.1のように、テニスシーンのないエースをねらえのように、「演劇シーン」のないガラスの仮面はどこで盛り上がるの?って感じです。

せっかく、「同じ題材を取り上げて比較されるマヤと亜弓さん」というおいしいシチュエーションが全然生かされていないです。おまけに、原作の「二人の比較が際立つシーン」がことごとく削られ、表現されていないので盛り上がりと際立ちが全くなく、お客さんがなぜあれほどに感動しているのか、なぜ同率1位になったのか、全く納得いかないのです。

そこでまたまた、原作の場面をアップして二人の演技の違いを比べてみましょう。

ayu-t.jpgmaya-t.jpg


左は正攻法亜弓さんの美登利。正面で真っ直ぐに真如に相手にされない悲しみを表現しています。右はマヤの美登利。審査員が「背中で悲しみを表現する」ことに驚きます。観客もシーンとしてその悲しみの表現に打たれています。

ayu-h.jpg  maya-h.jpg


次は「山場」、門の前で鼻緒が切れて難儀している真如を切なそうに見つめるシーン。
左の亜弓さんは声をかけたいのにかけられない悲しみを強く押し殺して表現しているのに対し、マヤはその悲しみを、鼻緒にすげ替えるよう渡す布をきっとくわえて表現しています。

そしてそのあと、そっと投げた布を受け取ってくれない真如への思いを表現するシーン。

ayu-k.jpg  maya-k.jpg


「悔しさ」を表現した亜弓さんに対して「悲しみ」を表現したマヤ。審査員をうならせました。

さて、アニメで一番気に入らなかったのがラスト。亜弓さんはただ舞台中央でたたずんで幕、マヤは水仙を手にとって嬉しそうににこっとして幕でしたけど、どちらも余韻が残らずあっけない終わりでしたが、原作では・・・。

ayu-s.jpg  maya-s.jpg


二人の表情共にとても趣深く余韻の残る表情でした。原作を読んだ時には、ここでもぐっと来ただけに、これがなくて残念でした。

さて、もう一つ妙に気になったのがマヤの出番前の表情。
「若草物語」の時もそうだったけど、「いよいよ出番」という時のマヤがまるで仮面ライダーみたいに「変身ポーズ」をとって仮面をかぶりました。でも、これ、これからもずっとやるのかなぁ。うっとおしい。こんなところで時間やコマを浪費しないでもっとお芝居に時間かけて欲しいよ。

おまけにしつこいくらいの「白目」の表現。白目は「驚き」とか「衝撃」の時の表現だと思うんだけど。このたけくらべの出番前は、原作はたった一コマ。

maya-d.jpgこれだけです。

でも、これでちゃんと「気持の切り替え」をして「役に入り込んだ」マヤの様子はちゃんと伝わってきていますよね。変な変身ポーズよりずっと。

だって、「ここから出番」って時にぱっと切り替えができるから凄いんであって、マヤの場合は「さあ、演じるわよ」と意識的に演技に入る亜弓さんと違い美登利に体を乗っ取られるんだから、一瞬でなくっちゃ。自分から「変身」しない、無意識の状態って感じでやって欲しいです。

なんて、うーん、盛り上げどころがきっと演出の人と私とはずれているのかもね。会場がまるで爆発するように扉が歓声でたわむところは「やりすぎー」って思ったし。

ただ、亜弓さんの瞳の中に炎が燃えるところは、亜弓さんの気迫が感じられてよかったです。(原作通り)

さて、次回予告は真澄さんのナレーション。でも、次回の結構ラストまで語っちゃって良いのかなー?次回は劇団一角獣も出てくるので楽しみです。

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コメント
>ハルさん

こんにちはー。どうもこのアニメには期待したところがことごとく裏切られているのでもうちょっと何とかして欲しいなって思います。原作があれだけ面白いのに、もったいないですねえ。

>ちひろさん

ほんとほんと。お芝居が楽しみで見ているのに、あっけなくてマヤの私生活の方がじっくり書かれているので、なんで「天才」なの?って感じですね。
何とかならないかなぁ。
[2005/06/11 15:56] URL | コマちゃん [ 編集]
TBありがとございました。
肝心の舞台になると、あっさりするのはなぜでしょう!!
舞台をしっかりみたいなぁ。(笑)
[2005/06/10 08:54] URL | 佳之 ちひろ [ 編集]
TBありがとうございます~。
そうですよね!
もうここぞというところがここでもかというくらい削られていて・・・。

コマちゃんさんと同様に私も山場だと思っていた鼻緒のシーンがざっくり無くて残念でした。
[2005/06/10 00:42] URL | ハル [ 編集]
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ガラスの仮面 #10
物足りない。オンディーヌと劇団つきかげのたけくらべ対決。これって最後の真如に美登利が鼻緒を渡してそれに対するマヤとあゆみさんの演技の違いが凄い山場になっていたはずなのに!!なんでそこをまるまるカットするんだー!!あゆみさんの演技とマヤの演技の対比があ
まんがのはなし[2005/06/10 00:37]
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 白目バンクに着物が激しく似合ってない(笑)時間が無いのであっさりめで。 続き→ 
吠刀光[2005/06/10 02:17]
ガラスの仮面 第10話 「たけくらべ 二人の美登利」
とうとう、マヤと亜弓のたけくらべ対決です。コンクール当日、ロビーでばったりのつきかげvsオンディーヌメンバー亜弓は、同じ美登利役を演じられて嬉しいと皮肉を言うが、マヤには通じない。天然なのね!マヤちゃんは。。。桜小路君はすれ違い様、周りに気づかれないよう
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アニヲタ、ゲーヲタの徒然草(仮)[2005/06/11 18:54]